東洋医学Nで学ぶステップとそれぞれの進め方を解説していきます。
最後に受講登録についての説明もあります。必ずご覧ください。
おおむね4段階。
東洋医学Nでは、以下の4ステップで学んでいきます。
- 基礎理論
- 診断学
- 中薬学/方剤学
- 内科学
上から順番に履修していきます。一つ一つみていきましょう。
基礎理論(約1年弱)
医学部での教養と基礎医学に相当します。
陰陽論、五行論など古代中国の哲学と、それに基づいた人体の機能構造を学びます。
いま、古代中国の哲学という漢字を見て、「この団体、アヤシイ・・・」と思った方もいるのではないでしょうか!?
しかし、西洋医学を学ぶ私たちも、その前段階として数学や化学、物理を学んできましたよね。
「細胞って、何・・・?」という人はさすがに医師にはなれないでしょう。
これら基礎科学は、西洋医学が立脚する西洋文明の哲学(philosophy)といえます。
医学という応用分野を学ぶために、まず哲学を学ぶのは東西同じです。
西洋医学と全く違う考え方を学ぶことになり、わからないため学びをやめてしまう方が一番多い部分ですが、話を聴き続けているとだんだんと慣れてきます。なので、わからなくてもとりあえず進めることが大切です。
東洋医学Nでは、動画視聴によるインプットと症例グループワークによるアウトプットを通じて学習していきます。
<インプット>youtube上の動画を視聴して進めていきます。
<アウトプット>模擬症例を提示し、それまでに学んだことを用いてグループ討論します。1回2時間で、3症例程度扱います。東洋医学Nスタッフも参加してオンラインで実施します。
診断学(約1年)
中医学の診断について学びます。
- 診:様々な症状や所見が、中医学的にどのような意味があるかを学びます
- 断:代表的な体の病的状態(証といいます。西洋医学でいう病名と考えてください)を学びます
ここでもオンライン動画でのインプットと症例グループワークを通じたアウトプットで学んでいきます。
<インプット>youtube上の動画を視聴して進めていきます。
<アウトプット>模擬症例を提示して行います。
中薬学・方剤学(約1年半)
東洋医学で用いる薬剤について学びます。
「かぜ」でおなじみの葛根湯を例に。
葛根湯は、葛根、麻黄、桂枝、芍薬、生姜、大棗、甘草という7つの生薬が組み合わさって成立しています。
世間の様々なチームには役割分担があるように、これら7つの生薬には以下のような役割分担があります。
- 「かぜ」を取り除く:葛根、麻黄、桂枝、生姜
- からだを支える:芍薬、大棗
- 薬たちを調和させる:甘草
ここからさらに、患者一人一人の状態に合わせて、生薬の量を増減したり、別の生薬を足し引きしてパーソナルメイドの治療を行っていきます。
中薬学では、これら生薬毎(葛根、麻黄、芍薬・・)の性質と使い方を学びます。
生薬が複数集め一まとめにしたものを「方剤」と呼び、上記の葛根湯も一つの方剤といえます。生薬の組み合わせは無限大ですが、先人が作ってきた有名な方剤が多くあり、そこを起点に調整していくと便利です。方剤学ではそのような有名方剤の分類と作用について学びます。
スポーツに例えるならば、
一つ一つの生薬は「一人一人の選手」
生薬が集まった方剤は「チーム」
方剤を用いて治療するあなたは「監督」です。
選手毎の特徴や選手同士の相性、自チームの強みがわからない監督では、試合で勝てませんよね。
中薬学・方剤学では、受講者グループで教えあう形式で進めていきます。具体的には、各人で教科書を分担し、持ち回りで発表を行います。
中薬学・方剤学を学ぶとともに、パワーポイントを用いたプレゼンテーションの練習もできます。
内科学(約1年)
中医学にも内科学、外科学、産婦人科学など一通りの臨床各科がありますが、今回は内科学を取り扱います。
「感冒」「腹痛」など48の病名の証と鑑別について学んでいきます。
ここまで来られた人であれば、あとは進むだけなのでやり方は参加者同士での話し合いで決めていきたいと思います。
受講登録の方法
ご覧になったように、中医学は段階的な学習が必要です。
学習を始める方はまず「基礎理論」を受講していただきますので、受講者募集のタイミング
(主に秋。本サイト、公式LINEなどを通じてお知らせします)で応募してください。
診断学以降の受講登録については、基礎理論を受講された方にご案内します。
途中段階からの参加は基本的にできません。
基礎理論から内科学まで単純に足すと計4年半ほどですが、学校の長期休みや実習、部活などを鑑みると6年間の間に終わるギリギリのスケジュールです。ぜひ1年生のときから取り組んでいただきたいと思います。